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スズキ パレット MK21S
H25 45,000km
古河市より車検整備でご入庫いただきました。
5年で45,000kmということで、ちょうど消耗部品の交換が増えてくると同時に、メンテナンスの仕方によって今後のお車の状態を左右する時期になります。
前回の初回車検よりも整備箇所が増える為、費用もかかってきますね。
【点検】
エンジンはK6Aという1世代前のスズキ主力エンジンです。
1994年から採用されており、このパレットが作られた頃(2013年)には20年近く経っていて、色々改良されています。
バッテリーの点検。
アーガス バッテリーアナライザーで「充電状態・劣化テスト・始動能力テスト・充電能力テスト」の4項目を診断します。
結果は良好。
バッテリーは消耗品ですが、まだ頑張ってくれそうです!
エアクリーナエレメントはまだ大丈夫です。
前回の車検時(3万キロ)に交換させていただいているのですが、当社周辺地域は汚れやすい傾向にあります。
スパークプラグは片側イリジウムタイプで、画像の上部分が徐々に摩耗していきます。
イリジウムプラグと聞くと長寿命と思われるかもしれませんが、このタイプは通常のプラグと寿命は同じです。
今回は摩耗も進んでいるので、交換推奨となります。
油脂類の点検。
冷却水(ロングライフクーラント)は長寿命(初回7年以上)になってきていますが、量も減少しますし、防錆・防腐・消泡性能は落ちやすいので、定期点検はかかせませんね。
ブレーキフルードは2年ごとの交換が指定されています!
その他エンジン各部を点検して、大きな異常などはありませんでした。
リフトアップして足回り・下回りを点検していきます。
タイヤは溝や劣化具合、空気圧をチェックしてます。
空気圧をチェックするとその車のメンテ状況が読み取れるんです。
規定値よりもかなーり低くなっている場合は車検のときにしかチェックしていないんだなーとわかります。
そういう時は空気圧を気持ち高めに設定したりしますが、規定値を維持するのが一番良いので、定期的な点検・調整をおすすめします。
フロント足回りの点検。
ブレーキパッドの残量は5.8mmと許容範囲内。お客さまの使い方(年間走行距離約8,000km)や当社への入庫頻度(オイル交換や法定点検でご入庫あり)を考慮して、適切な時期の交換をご提案しています。
リヤ足回りの点検。
ブレーキライニングの残量は3.7mmとこちらも良好。
液漏れなどもありませんでした。
タイヤは溝は残っていますが、ひび割れがみられるので早期交換をおすすめします。
メーカーやタイヤサイズ、保管場所などによって異なりますが、軽自動車は3年でひび割れが出ることが多いです。
フロント足回りの点検。
各ブーツやブッシュ類は劣化していき、ジョイント部も徐々に摩耗してガタなどが出てきます。
徐々に進行するので、定期的な点検が大きな故障などを予防するために重要です!
リヤ足回りはフロントよりもシンプル構造。
負担も少ないですが、しっかり点検しております!
点検結果とお客さまのご用命・ご要望からお客さまに合った整備内容を盛り込んだお見積りを作成します。
その内容を説明させていただき、お客さまと相談しながら整備内容を決定します。
【整備】
まずは、ブレーキ装置の洗浄・グリスアップなどを実施しましょう。
各部ブレーキクリーナーで洗浄して、紙やすりでブレーキパッドの新しい面を出すように軽くならします。
ブレーキパッドのシム部分(下○部分)・ガイド部分(上○部分)にそれぞれ違うグリスを塗布。
スライドピン部分もこれまた違うグリスを塗布しています。
このグリスアップによりブレーキがスムーズに作動するので、ブレーキパッドの異常摩耗などの不具合を未然に防止できます。
ブレーキ装置の整備が終わったら、ブレーキフルードを交換します。
次はCVTフルードの交換。
いつも通りコンタミチェックを実施します。
内部の摩耗粉をキャッチするフィルターを通して20mlフルードを吸引します。
ATFチェンジャー「トルコン太郎」をオイルクーラーラインに接続。
流れてくるオイルを回収して、新油を補充する「圧送式交換」は交換率が高いんです!
使用オイルは「アイシン CFB」
CFExと中身は同じですが、緑色の着色なので純正オイルが同色の日産・スズキ向けですね。
では、交換スタート!
6リットル一気に交換していきます。
交換後、30分ほどアイドリングで循環させるクリーニングモードを実施。
エンジン関係で、スパークプラグも交換しました。(写真なし)
長寿命タイプのNGKのイリジウムMAXを装着しました。
4万キロごと(直噴エンジンは2万キロ)の吸気系・燃焼室の洗浄として「エンジンリフレッシュ」も施工。
エコリフレッシュキットも添加。
エンジンリフレッシュの洗浄にプラスαの効果がある「燃料系洗浄剤」や冷却水の性能を復活させる「冷却系性能復活剤」を添加して、「潤滑系」は次回オイル交換時に添加します。
燃料系洗浄剤は燃料残量が少ない場合は濃度が濃くなるので、お客さまにお渡しして燃料給油時に入れていただいています。
給油前に給油口に入れてから燃料を満タンにしてもらうだけなので、簡単ですよ~。
エアコンフィルターの交換。
グローブボックスを取り外すと、エアコンユニットが見えます。
エアコンフィルターはこんな感じにゴミやほこりに花粉、眼に見えないPM2.5などが溜まっていきます。
1年または12,000kmごとの交換をおすすめします。
この他にワイパーゴム交換、発炎筒交換などを行い、整備完了です!
完成検査、コンピュータ診断(スズキ純正診断機を使ってます!)を実施して車検整備が完了となります。
ご入庫ありがとうございました!
【カテゴリー】ATF交換, エコリフレッシュキット, エンジンリフレッシュ・RECS, 車検・点検