日産 ノート E11
H21 190,000㎞

古河市よりエンジン不調にてご入庫いただきました。
症状はアイドリングで振動があり、加速が悪い状態です。
警告灯は点灯していませんが、明らかにエンジンに不具合が発生している感じです。
まずはスキャンツールを使用して、コンピュータ故障診断を実施します。

故障コードは「P0303 失火検出(#3気筒)」が入っています。
失火検出となる原因は多くありますが、確率的に高い点火系統から点検していきます。
通常であれば、4気筒エンジンであれば4つ装着されている「イグニッションコイル」や「スパークプラグ」を点検しながら入れ替えて、不具合が発生している気筒が変わるかを確認するのが最も分かりやすく、効率的ですが・・・

このノートのエンジンはイグニッションコイルの上にインテークマニホールドが覆いかぶさっており、#4以外は取り外すことが出来ません。
#3イグニッションコイルのコネクターを外してもエンジン状態に変化がなかったので、#3気筒の失火は間違いないですが、原因を絞り込むのが難しい状況です。
仕方がないので、点火の波形を確認して原因の絞り込みをしていきます。


イグニッションアナライザーで点火2次波形を点検します。
左が正常で右が不具合箇所の波形です。
不具合箇所は山になっている部分(点火時間)が短く、電圧が高くなっています。
このような波形の時は、スパークプラグのプラグギャップが大きくなっている・プラグリークが発生している、もしくはイグニッションコイルの絶縁箇所でリークが起きている可能性があります。
点火系統の不具合の可能性が高くなりましたが、最終的な判断は点火系統を取り外して点検する必要がありますので…


インテークマニホールドを取り外します。
この脱着をするためには、技術料(工賃)とガスケット部品代(1~1.5万円)がかかりますので、事前にスパークプラグ・イグニッションコイルを交換する場合の見積を作成してお客さまに確認しています。
事前の確認では、スパークプラグ交換はOKをいただきましたが、イグニッションコイルを4本交換するのは、走行距離を考えると費用的に悩ましいとのことだったので、ひとまず不良イグニッションコイルがあった場合はそのイグニッションコイルだけ交換する方針となりました。


イグニッションコイルとスパークプラグを外したところ、#3のスパークプラグにリーク痕がありました。
スパークプラグは交換時期なので、4本交換。
#3イグニッションコイル不良の可能性も大なので、インテークマニホールドが付いていても脱着可能な#4の位置に#3イグニッションコイルを入れ替えて元通りに組付けします。
組付け後にエンジン始動したところ、今度は#4気筒で不具合が発生。
#3イグニッションコイルの絶縁不良リークが確定しましたので、そのイグニッションコイル1本のみ交換しました。
交換後はエンジンも快調となり、作業完了です!
(熱負荷の影響もありますが、イグニッションコイルは同じ回数作動しているので、1本ダメになったら基本的に4本交換が推奨です。が、お客さまのご希望や、その後どのくらい乗りたいか等によってこのような対応をすることもあります。当社は生涯のカーライフサポートを目指しており、このような選択肢を用意して、当社からの視点での提案もしております)

ご入庫ありがとうございました!
