ワゴンR 車検

スズキ ワゴンR MH34S
H25 85,000km

古河市より車検整備でご入庫いただきました。

 

【点検】

エンジンルーム点検からご紹介します!

エンジンはR06Aです。

 

バッテリーの点検。

アーガス バッテリーアナライザーで【充電状態】【寿命テスト】【始動能力テスト】【充電システムテスト】の4項目を診断します。

 

結果は「良好」です。

(実は1ヶ月前に交換しています)

 

 

ブレーキフルード、冷却水ともに量は問題なし。

 

エンジンオイルは105%ほど(レベルゲージのFULLの少し上)です。

R06Aエンジンはエンジンオイル量が増加する車両が多いように見受けられます。

アイドリングストップの影響などもあるのかもしれません。

 

直噴エンジンの場合、燃料混入によるエンジンオイル量増加は以前から多くみていますが、
【ポート噴射エンジン】でもエンジンオイルが燃料で希釈されているエンジンはメーカー問わずあるので、エンジンオイルの粘度低下・性能低下を考えたエンジンオイルの選択も必要だと思います。
(当社では、そのあたりも考えてプロステージS0W-30をおすすめしてます!)

 


出典元:https://talking-car.com/diengine/(好き勝手に車を語るブログ様)

 

 

エアクリーナエレメントは汚れてきています。

前回交換から4万㎞弱走行しているので、そろそろ交換時期です。

 

リフトアップして足回り・下回りの点検。

 

左前ホイールが変形しています。
エア漏れはないようですが、注意が必要です。

残量はF4.8mm R4.1mm。(数値はローテーション後)
良好な範囲内です。

ローテーションしたので変形したホイールは左後に装着しました。
(もちろん変形したホイールがどの位置にあるか、きちんと記録して、車検後もチェック出来るようにしています)

 

フロント足回りの点検。

ブレーキパッドの残量は5.7mmともう少しで半分摩耗する状況です。
年間走行距離を考えると、次の車検あたりで交換時期になってくるかもしれません。

フロントコイルスプリングのリコールも弊社で実施済みです。

 

 

リヤ足回りの点検。

ブレーキライニングの残量は3.2mmと十分残量がありますが、ドラム内には摩耗粉がある程度、溜まっています。
(ブレーキを作動させると必然的に摩耗粉が発生するのですが、ドラム内には摩耗粉が無い方が理想的です)

 

タイヤは約2年前の2019年製造ですが、少しひび割れが見られます。

 

下回りの点検。

 

ブーツ類のひび割れが大きくなってきてます。

次の車検では交換になりそうです。

 

また、補機ベルトも少し鳴きが見られるので、調整が必要そうです。

 

 

点検が完了したら、点検結果とお客さまのご用命などから整備メニューを考えて、見積書を作成します。

見積内容をお客さまに確認して、整備内容が決まったら整備開始です!

 

 

車検時推奨基本整備の実施。

ブレーキ装置の清掃・調整・グリスアップやブレーキフルード交換を実施します。

 

エンジンオイル&オイルエレメントの交換。

廃油量は2.9L。
(前回の交換時(4,500km前)には2.8L入れてます)

燃料が混入しているエンジンオイルは黒く、ガソリン臭がして粘度が低くなっています。

 

入れるオイルはプロステージS 0W-30(S-FV・S 3%)。

(リニューアルしたプロステージSとS-FV・Sは、全温度帯で優れた潤滑性能を発揮+燃料希釈を考えた粘度で、エンジンを摩耗から守ります!)

加えて、エコリフレッシュキット分のS-FV・S(135ml)も添加しました。

冷却系(クーラントブースター)と燃料系(フューエルワン)も入れて、エンジンを3方向からプチリフレッシュします!

ちょっとしたメンテナンスも定期的に実施して積み重ねていくことで、10年10万㎞後のエンジンコンディションが大きく変わっていきます。

(エンジンやミッションなどは不具合が出てからそこだけ修理しても、他の部分の機械的な損傷は元に戻らないので、車として長く乗れる状態には戻せないことが多いです)

 

 

次はCVTフルード交換です。

いつも通りコンタミチェックを実施します。

 

このフィルターにCVTフルードを吸引して通すことで、内部のクラッチ摩耗紛を捕捉します。
摩耗紛が多くある場合は交換を実施しておりません。
【詳しくはATF交換のページでご確認下さい】

AT/CVTのクラッチの摩耗は徐々に進むのではなく、何かの異常により一気に摩耗していくことが多いようです。
ATの不具合への対策は定期的にフルードを交換することがメインになるので、当社でもATF交換は重要なメンテナンスとしてお客さまにご提案しております!

 

結果は良好ですので、交換作業に入ります。

 

使用油種は「アイシンCFB」で6リットル、循環式で交換していきます。

循環式では交換後の状態を見ることが出来ませんが、最後の廃油回収で透明度がありました。

 

暖機後、レベルゲージで油量を確認してCVTフルード交換完了です。

 

このほか、エアクリーナエレメント交換やエンジンリフレッシュ(吸気系・燃焼室洗浄システム)施工、ワイパーゴム交換、エアコンフィルター交換などを実施して整備が完了です。
(写真が撮れてないのが多かったです・・・汗)

 

このあと、完成検査やコンピュータ診断などを実施して車検が完了となります!

 


 

今回の車検では、車検合格に必要な整備は「発炎筒交換」のみでした。
(法律上は車載してあれば車検は合格するのですが、当社では有効期限切れの場合は【社内基準】として交換をお願いしています)

ですが、お車を安心・安全に長く、良い状態で乗るためには、発炎筒交換だけでなく色々な整備が必要となります。

また、5年・10年というお車のスパン、数十年というお客さまのカーライフ全体でみていくと、車検単体ではコストがかかりますが、車に関わるトータルコストは安く抑えられます。

お客さまにとっては5年、10年後・・・その先のお車にかかる費用(トータルコスト)は見えにくいと思いますが、
当社では色々な状況・環境のお車をみており、長い目でみると、当社でおすすめしている整備を実施していただいているお車は重大な故障は格段に少ないと感じております。
(入庫台数の多い車種でも、お車の不具合の症状を「初めてご入庫いただく車両で初めてみる」なんてことも多いです)

車検に関わらず当社がご提案する内容の最終決断はお客さまです。

当社はただお客さまにとってメリットになる可能性の高いものを、丁寧に伝えていくだけだと考えております。

お客さまには、「自分にとってメリットになりそうなものなのかどうか」を聞かずに判断するのではなく、とりあえずでも聞いていただきたいと思っております。

   【カテゴリー】ATF交換, WAKO'S プロステージS, 車検・点検
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