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トヨタ アイシス ZGM11
H25 105,000km
古河市より法定12ヶ月点検でご入庫いただきました。
自家用乗用車では1年ごとの定期点検が義務付けられています。
弊社のような指定工場(民間車検場)や認証工場では、車検時に『定期点検』も一緒に実施しておりますので、車検の1年後が定期点検時期になります。
今回は法定12ヶ月点検を実施するメリットをご紹介します!
では、点検作業のご紹介・・・の前に、お客さまご来店時にお見積りを作成しました。
この見積りは、以前の整備暦や点検結果などから予測して整備項目を追加したお見積りになります。
整備内容としては
「法定12ヶ月点検」
「スパークプラグ交換」
「エアクリーナエレメント交換」
「エンジンリフレッシュ施工」
「燃料系洗浄添加剤(フューエル1)」
「エアコンリフレッシュ施工」
「エアコン用潤滑添加剤(パワーエアコンプラス)」
「ワイパーゴム交換」
点検前の事前見積りですが、車検のときのようなガッツリな内容になってます。
これは1年前の車検時に
このようにしっかり点検結果を記録しているので、お車のコンディションを把握して必要な整備項目を入れた見積りが可能となっています!
(もちろん1年前の車検だけではなく、一般整備・以前の車検・点検全て同じように記録し、入庫時に確認しています)
ですが、実はこのような細やかな事前見積りは全てのお客さまに出来るわけではありません。
というのは・・・
ご紹介しているアイシスのメンテナンスノートです。
新車点検から1年ごとの点検をしっかり実施しており、エンジンオイル交換も弊社にご入庫いただいています。
6年間で10万kmと走行距離は多めですが、定期的にご入庫いただけるお車は
『適切な時期に整備・交換などの提案が出来る』
というメリットがあります。
「この部品があと1万kmくらいで交換時期」
「この整備は○○万kmになる前に実施した方が良い」
「この部分の劣化はまだ大丈夫そうだけど、定期的に経過を見た方が良い」
このような事が自動車に関しては多くあり、その整備・交換時期には頭を悩ませることが多いです。
たとえば同じように1年17,000km近く走るお車で、2年に1回(車検)だけの入庫だった場合、どうしても早め早めの整備・交換をおすすめせざるを得ません。
つまり・・・車検だけの入庫のお客さまは、結果的に
『交換サイクルが短く、トータルでメンテナンス費用が増加』
もしくは
『適切な交換時期を大幅に超えて、お車のコンディションの悪化や他部品への悪影響による費用の増加』
いずれかになってしまうことが多くなります。
定期点検は単にお車のコンディションの把握だけでなく、
『適切な交換・整備時期に作業が出来ることによる、トータルメンテナンス費用の減少や良好なコンディション維持』
が可能になるというメリットがあります!
(弊社側にとっても数ヵ月後にご入庫いただけるという安心感が細やかな提案に繋がっております)
費用的なことで言うと、
・エンジンオイル・オイルエレメント交換の技術料は無料
・エンジンオイル代10%OFF
・次回車検ご入庫時に1,500円OFF(法定点検入庫特典)
・法定点検時附加作業は技術料が安い(補機ベルトやブレーキパッド交換など)
などのサービスを行っているので、結構お得な部分が多いと思います!
長くなってしまいましたが、要は・・・『ぜひ法定12ヶ月点検も実施してくださいね!』ということです。
では、点検していきましょう。
エンジンは3ZR。
バルブマチック搭載車になります。
お客さまから「信号待ちなどでのアイドリング時に振動がある」とお伺しておりましたが、点検時に大きく振動するなどの症状はありませんでした。
今回の事前見積りに含まれる「スパークプラグ交換」「エンジンリフレッシュ施工」はアイドリングにも大きく関わる部分です。
この整備によって改善されればよいのですが、トヨタディーラー様のお話では、このエンジンは制御プログラムの変更があるようなので『リプログラミング』の実施も必要かもしれません。
エンジンオイルの量は110%。
FULLより少し多い状態です。
前回交換から7,000km走行しているので、交換おすすめとなります。
バッテリーの診断結果は「良好」でした。(写真撮り忘れ)
エアクリーナエレメントも汚れています。
前回交換が約55,000kmでしたので、5万km使用しています。
(当社で整備しているので、事前にそろそろ交換時期と把握できます)
ブレーキフルード、冷却水の量は良好です。
その他、各部を点検しました。
リフトアップして足回り、下回りを点検します。
フロント足回りの点検。
ブレーキパッドの残量は5.5mm。
今までの磨耗の進み具合から1年後の車検か、もって2年後の法定点検時期ですね。
10万km走っていますが、パッドの持ちは良いです!
また、1年ごとの点検もしっかり実施していただいているので、ブレーキ作動部の固着やダストの堆積を予防できているのも『パッドの持ちの良さ』に影響しています。
リヤ足回りの点検。
リヤのブレーキパッドの残量は5.4mm。
こちらもフロントと同じ位の時期に交換となりそうです。
下回りの点検。
大きな異常はありませんでしたが、
足回りのゴムブーツやブッシュ類などは徐々に劣化が進んでいきます。
補機ベルトもオートテンショナーで持ちはいいですが、少し磨耗が進んでいるので車検時の交換推奨といった状況です。
あとはCVTフルードが未交換となっておりますが、お客さまにはメーカーが無交換・弊社が4万kmごと交換をおすすめしている事はご説明済です。
点検が完了した時点で、お見積り内容を訂正して再度見積書を作成。
追加になったのは、エンジンオイル交換のみでしたので、事前見積り時に提示した内容は説明済です。
追加連絡はメールでもご連絡させていただきましたが、簡単な確認ですみました。
写真などが添付できるので、メールもしくはLINEなどは良いですね。
(ご来店時に事前におすすめ整備などを説明できると、お電話などで説明するよりお客さまもわかりやすく良いかなと思います。整備箇所が多くなってしまうと、電話で説明してもイメージしずらく大変ですからね。)
では、整備していきます!
まずはエンジンオイル交換。
結構黒く汚れていますね。
廃油量は3.8リットル。
エンジンオイルの減りはほとんど無さそうですが、全く減っていないので逆に燃料希釈されている可能性も・・・
直噴エンジンではオイルが黒く汚れ、廃油からガソリンの臭いがすることがありますが、似たような感じがあります。
アイシスの3ZRは直噴ではないのですが、バルブマチックなどの影響も考えられそうなので、要経過観察ですね。
新油はワコーズの『プロステージS 0W-30』。
5万kmくらいまでは0W-20を入れていましたが、その後はプロステージSをご選択いただいております。
もちろん、ワコーズのエンジンオイル添加剤『S-FV・S』を3%入れております!
注入量は3.8リットルでした。
スパークプラグの交換。
NGKのイリジウムDF(針針プラグ)に交換しました!
トヨタの交換指定距離数は20万kmですが、10万kmを超えると「奥飛火」の可能性が高まってきます。
NGKが推奨する経済寿命。
燃焼状態が悪化した時に発生する燃費悪化やイグニッションコイル故障リスクを考えると、部品の寿命まで使用するのは返ってコスパが悪くなる可能性があります。
ですので、当社では10万kmでの交換をおすすめしています!
エンジンリフレッシュの施工。(4万km以内ごとの施工おすすめ)
吸気系・燃焼室内を洗浄して、燃焼状態の悪化などを予防します。
同時に燃料系洗浄剤(フューエル1)を添加しました。
エアコンリフレッシュの施工。(4~5年ごとの施工おすすめ)
施工前の性能点検。
特別異常はみられません。
圧力がやや低めに感じられますが、外気温などの影響もあるため確実にガスが減っているという診断は難しいです。
規定量は「430g」でセット。
スタートすると、「回収」→「真空引き」「ガス再生」→「コンプレッサオイル注入」→「ガス充填」を自動で行います。(コンプレッサオイル注入は手動です)
ガス回収量は「310g」。
回収率を85%と想定すると、施工前に充填されていた量は「365g」程度と想定されます。
15%程度はガスが少なくなっていたと思われます。
『推定』『思われる』という言葉が多いですが、これは本当にわからないからなんです。
ただ、施工後『430g』入っているというのは確かで、これが『エアコンリフレッシュを実施する意味』でもあります。
パワーエアコンプラスも添加。
コンプレッサーオイルの性能は確実に強化されるのでオススメです。
施工後の性能点検。
圧力は高くなっていますが、施工中に日が傾いて気温が下がってしまったので、吹き出し口温度は比較が難しい状況に・・・。
(施工日は暑かったのですが、秋になり夕方冷え込みました。こういった環境になりやすいため、エアコンリフレッシュの性能点検は夏場が良いですね。)
ひとまず、エアコンリフレッシュの施工は完了です!
あとはワイパーゴムの交換を実施して整備完了です!
ご入庫ありがとうございました!
【カテゴリー】WAKO'S プロステージS, エアコンリフレッシュ, エンジンリフレッシュ・RECS