日産 ノート E12
H25 15万㎞
古河市よりエアコンの冷え不良でご入庫いただきました。
冷え具合を確認すると確かにぬるい感じの風です。
この日の外気温は20℃とそれほど暑いわけではないですが・・・
いつも通り一定条件で、圧力と冷房能力を点検します。
コンプレッサーも回転しており、ラジエータファン(コンデンサーファン)も回転していますが、ほとんど冷えていないです。
圧力から見てもエアコンガス量が低下している可能性が高そうですが、もう1点気になるところがありました。
エンジンを止めると「カラカラカラ・・・」とラジエータファンから音がしていました。
大きなガタつきなどは見られませんでしたが、ファンモーターの故障も多いようなので、こちらも後々修理が必要になりそうです。
日産車は新車から蛍光剤が注入されているので、UVライトで漏れ点検が可能です。
一通り分解せずに点検できるところを点検しましたが、漏れは発見できず。
車内にあるエバポレーターもエアコンフィルターを外して、鏡やマイクロスコープで点検しましたが、見える範囲が限られているので特定できませんでした。(排水へのオイル混入跡なども見られず)
ガス漏れ検知器も使用しましたが、漏れは検知できませんでした。
こうなるとFバンパーや車内のインストルメントパネルを外しての点検となりますが、追加の点検料がかかります。
お客さまにご連絡したところ距離数なども考慮して、ひとまずエアコンリフレッシュ施工とドクターリーク(漏れ止め剤)添加することになりました。
↑エアコンリフレッシュを施工する機器です
エアコンリフレッシュを施工することで、回収量(おおよその車両のガス充填量)がわかります。
またエアコンガスを正確に規定量充填してリセットするので、ガス漏れ以外の不具合の有無や冷え不良の原因の切り分けが可能となります。
規定量400gに対して回収量は70g。
やはりガス漏れが発生していると思われます。
ガス回収後、エアコンシステム内の真空引きとエアコンガスの再生をして、真空状態でリークチェックを行います。
1時間ほどリークチェックしましたが、圧力の変化はほぼありませんでした。
再生ガスを規定量入れて、ドクターリークを添加。
エアコンリフレッシュ施工後は吹出温度が6.3℃と冷えています。
外気温が低いので、圧力も低いですし、冷房能力も比較的楽な環境ですが、ガス漏れ以外に大きな異常はないと思われます。(ラジエータファンモーター以外)
漏れが比較的スローであれば漏れ止め剤が効いてくれるかもしれませんが、お客さまにはしばらく様子をみていただくことになりました。
Fバンパーやインストルメントパネルの脱着・点検、ラジエータファンモーターの交換だけでも10万円前後かかってしまい、仮にエバポレーターやコンデンサー交換となった場合はさらに部品代がかかるので、このあたりの点検や整備の仕方はお客さまの考え方次第となります。
今回のノートは蛍光剤が初期充填されていますが、他のメーカーの場合は蛍光剤は入っていないことが多いので、初期対応として「エアコンリフレッシュ+ドクターリーク」は非常に有効です。
エアコンリフレッシュは7,700円、ドクターリークは5,225円です。
その他に追加ガス量(5円/g)と追加コンプレッサオイル量(25円/ml)がかかります。
(エアコンリフレッシュ後の経過点検は無料で実施しています)
エアコンの冷え不良を感じていないお客さまでも、エアコンガスは微量ながら徐々に少なくなっているので、エアコンリフレッシュを実施してみたら半分くらい減っていた・・・なんてことも多くあります。
当社ではエアコンリフレッシュは【修理】ではなく【メンテナンス】【性能維持】のために、4年程度を目安に定期的に実施をおすすめしております!
【カテゴリー】エアコンリフレッシュ