いつもご覧いただきありがとうございます。
八千代町より車検整備でご入庫いただきました。
車検では【点検】【整備】【検査】を実施するので、まずは点検からご紹介します。
バッテリーの点検。
アーガス バッテリーアナライザーで【充電状態】【寿命テスト】【始動能力テスト】【充電能力テスト】の4項目を診断します。
2010年製なので、新車から1度も交換していないことになります。
7年はかなり頑張った方ですね。
エアクリーナエレメントも汚れがかなり溜まってきています。
走行距離的にも交換時期になっています。
その他の各部は大きな異常もなく良好な状態となっています。
40,000kmを超えたので、CVTフルード交換やエンジンリフレッシュが推奨整備になります。
フロント足回りの点検。
ブレーキパッドの残量は5.9mm。新品は10mm弱(車種によってはもっと厚いのもあります)となっており、まだ許容範囲内です。
タイヤも7.7mmと問題なし。
リヤ足回りの点検。
ブレーキライニングは3.0mm。こちらもまだまだ使えます。
ホイールシリンダー(ブレーキを踏んだときに油圧で動く部分)は次の車検あたりでオーバーホールが必要かもしれません。
下回りからも各部をチェックします。
足回りのブーツ類にひび割れが少し見られますが、緊急性は低く今回整備が必要・おすすめする部分はありませんでした。
点検完了後、お見積を作成。
お客さまのご要望・ご意向と点検結果から整備内容をピックアップして、お客さまと相談の上、決めていきます。
【整備】
まずはエンジンオイルの交換。
当社では、廃油量を計測してオイルの減り具合をチェックしています。
2.8リットル抜けました。
前回は5,000km前にオイルエレメント交換含みで3.2L入れたので、それほど減りはないですね。(オイルエレメント交換時は0.2~0.5L程多く入れます)
注入オイルは「ワコーズ プロステージS 0W-30」
今までは日産SNスペシャル 0W-20を入れてましたが、走行距離が50,000kmに近づいてきたので今後はプロステージS 0W-30かSNスペシャル5W-30をおすすめします。
エンジン保護・維持を考えるとプロステージSのほうがいいんですけどね!
今回はエコリフレッシュキットの潤滑系添加剤も入れました。
次はCVTフルードの交換。
まずはコンタミチェック。
CVTフルードに混ざっている摩耗粉などを可視化して、CVT内部のクラッチの異常摩耗の有無を点検します。
クラッチは摩耗してしまったら、復活することはないので交換NGです。
結果はシルバー系の変色が大でした。
日産系(ジヤトコ)のCVTではこの金属粉と思われる変色が多く見られます。
金属粉というと、ギヤやベルト、ベアリングなど多くありますが、初期摩耗にしては多いと思われるので、やはり摩耗しやすい部分があるのかもしれません。
ギヤなどの摩耗粉はCVT内に多くあってもいいことはないので、CVTフルードを交換するのはとても有益です。
今回はクラッチの摩耗はないと判断し、交換作業を実施します。
トルコン太郎をオイルクーラーラインに接続して圧送式交換の準備完了。
図のようにATFチェンジャー内をオイルが流れていきます。
ATFチェンジャーに入ってくるオイルを回収しながら、新油をATに送っていく「圧送式交換」と言われる交換方法です。
交換完了。
この後30分ほどアイドリングでオイルを循環させます。
わかりにくいですが、透明度が出てきています。
再度に油量を合わせて完了です。
レベルゲージが付いているタイプは油量調整が簡単ですが、簡単な分、異物などが入り込まないように十分注意する必要があります。
エンジンリフレッシュも施工。
吸気系・燃焼室内に堆積するカーボンなどの汚れを霧状に噴射される洗浄剤で綺麗にします。
7年頑張ったバッテリーもお役御免。
充電制御対応の新品バッテリーに交換しました。
整備は以上で完了です。
故障コードの点検とエンジンのデータモニター点検を実施しています。
車検ごとに継続して実施することで、細かな数値の変化や故障発生時のデータ比較が可能となります。
完成検査も問題なく、車検完了です!
5年、7年経過時の車検でどのような整備をするかによって、その後のお車のコンディションが大きく変わってくると感じます。
当社では、車検合格に必要な整備、定期交換が必要な箇所の整備にプラスして、お車のコンディションを新車に近い状態に維持するためのリフレッシュ整備をおすすめしています!
【カテゴリー】ATF交換, WAKO'S プロステージS, エコリフレッシュキット, エンジンリフレッシュ・RECS, 車検・点検