ヴォクシー 車検

トヨタ ヴォクシー ZRR80
H28年 85,000㎞

八千代町より車検整備でご入庫いただきました。

当社で新車販売させていただいてから早7年、3回目の車検となります。

 

それでは点検を実施していきましょう!

エンジンは3ZR。
バルブマチックが搭載されておりポンピングロスを低減していますが、次世代エンジンでは他の方法で同じような効果が発揮できるようになり、採用されなくなりました。残念!

 

バッテリーの点検。

アーガス バッテリーアナライザーで4項目診断を実施します。

 

結果は良好です。

寿命テストが51%と半分程度劣化してます。
7年経過していますが、もう少し頑張ってくれそうです。

 

バッテリー液も少し減っているので補充を実施します。

 

 

エアクリーナエレメントの点検。

エンジンに取り込む空気を綺麗にするフィルターで、こちらは前回交換から4万㎞以上となり、そろそろ交換時期となってます。

 

 

エンジンオイルの点検。

オイル量が110%程度とFULLを少し超えています。
交換時期も超過しておりますので、交換推奨となります。

3ZRはオイル量が増える車両もありますので、しっかりチェックが必要です!

 

 

ブレーキフルード、冷却水の量は問題ありません。

その他の部分も大きな異常などはありませんでした。

 

 

リフトアップして足回り・下回りの点検をしていきます。

 

フロント足回りの点検。

フロントブレーキパッドの残量は6.6mmとまだ使用可能です。
運転の仕方でブレーキパッドの減りは変わりますが、車検・点検でしっかりメンテナンスするのも長持ちする秘訣なんです!

その他も異常はありませんでした。

 

リヤ足回りの点検。

リヤブレーキパッドの残量は7.9mmと、こちらも十分な残量があります。

その他も異常はありませんでした。

 

タイヤは4.3~4.8mmと、もう少し使用可能ですね。

前後で摩耗状態が異なりますので、ローテーションを実施します。

 

下回りの点検。

 

 

大きな異常はありませんでしたが、補機ベルトがやや劣化してきていましたので、交換推奨となります。

オートテンショナーなので非常に長持ちですが、走行距離を考えると今回実施がおすすめとなります。

 

 

点検が完了したら整備内容を考えて見積書を作成します。

今回は車検の合否に関わる箇所の整備はありませんでしたが、長く良い状態で乗るための整備・メンテナンスを実施することになりました。

 

それでは整備にとりかかります!

車検時推奨基本整備のブレーキフルードの交換。

圧送式のチェンジャーを使用して綺麗に入れ替えします。

 

通常はペダルを踏み込んでフルードを抜きますが、マスターシリンダーというブレーキ作動圧を作る部分に負担が出てしまうため、圧送式や負圧式が良いとされています。

さらに負圧式ではABSアクチュエーターなど油路が複雑な車種では時間がかかり、エア溜まりを作ってしまう可能性が少なからずあるので、圧送式が一番良いんです!
(車種によってはアタッチメントが合わない等で出来ない車種もあります)

 

 

次はエンジンオイル・オイルエレメントの交換。

抜取量は4.0Lと大きな変化はありませんでした。

 

使用油種は「ワコーズ プロステージS 0W-30(S-FV・S 2%)」。

エコリフレッシュキット分のS-FV・S 135mlも一緒に添加します。

 

冷却水性能復活剤(クーラントブースター)と燃料系洗浄剤(フューエル1)もそれぞれ添加します。

 

 

CVTフルードの交換。

コンタミチェックを実施して、交換の可否を判断します。

 

結果は良好です。

 

オイルクーラーホースにATFチェンジャーを接続して、圧送式交換の準備をします。

使用油種は「ワコーズ セーフティスペック(CVT用)」です。
アイシンのCFBも値上がりして、価格差が420円/L(税別)と小さくなったので、断然こちらがおすすめです。
(セーフティスペック→2,520円/L CFB→2,100円/L)

 

交換前の状態はこんな感じです。

ここから7L圧送式交換していきます。

 

古いオイルを回収しながら、新油を注入していきます。

 

交換後はこんな感じで、透明感が出ています。

ここからアイドリングで30分、簡易クリーニングを実施して1日目は終了。

一度油温を下げる必要があるので、翌日に油量調整となります。

 

スキャンツールで油圧ポンプのエア抜きをして、油温検出モードに。

エンジンを掛けながら、モニターでCVT油温の上昇を見つつ、35~45℃になるのを待ち・・・

 

オーバーフロープラグを開けて、余分なオイルを抜き、滴下状態になったら油量調整完了です。

 

 

エアクリーナエレメントの交換。

 

 

補機ベルトの交換。

 

 

エンジンリフレッシュ施工。

エンジンを掛けながら霧状の洗浄剤をスロットルバルブ手前から噴射して、吸気系・燃焼室の洗浄を行います。

緻密な設計や制御によって効率の良い燃焼をしている近年のエンジンは、吸気系・燃焼室の汚れが大きな影響を与えます。

吸気系・燃焼室の洗浄は、エンジンコンディション維持の「肝」と言っても過言ではないと思います!

 

 

 

エアコンリフレッシュの施工。(上記画像は他車両)

エアコンガスの回収・再生、配管の真空引きを行い、重量管理で正確に規定量を充填します。

 

規定量は720g±50g。
リヤエアコンもあるので、多めですね。

 

施工前後に圧力と冷房能力の点検も行っております。

施工前の推定ガス量は約500g。
220g程度少なくなっていたと思われます。

冷え自体は大きな変化はありませんでしたが、圧力は「高圧1.62→1.96MPa 低圧0.18→0.25MPa」と施工後に高くなりました。

コンプレッサーオイルも15ml抜けたので、もちろん同量補充しました。

 

あとは「パワーエアコンプラス」と「ドクターリーク」を添加しました。

パワーエアコンプラスは非反応型の潤滑添加剤により、潤滑性能を大幅アップします。
燃費の向上、冷却能力の向上などの効果があります。

ドクターリークは油溶性の漏れ止め剤により、漏れが発生した箇所にかさぶたのように外から漏れを止めてくれます。
蛍光剤も入っているので、漏れ点検も容易になります。

 

 

エアコンフィルターも交換しました。

 

その他、ヘッドライトリフレッシュやボディコーティング(バリアスコート)、フロントガラス撥水3ヶ月などを実施し、整備完了です。

完成検査、コンピュータ診断、納車準備など実施して車検完了となります!

ご入庫ありがとうございました!

 

 

   【カテゴリー】WAKO'S プロステージS, エアコンリフレッシュ, エコリフレッシュキット, エンジンリフレッシュ・RECS, 車検・点検
^