ルークス(パレット) エアコン修理

日産 ルークス(パレットOEM) ML21S
H24 125,000㎞

結城市よりエアコン修理でご入庫いただきました。

点検するとエアコン冷え不良の症状があり、ガス量の低下と思われる状態でした。

このルークス(パレット)はエバポレーターという部分が腐食し、ガス漏れする事例が多く、保証期間延長措置が取られています。
https://www.nissan.co.jp/RECALL/DATA/info151218.html

とはいえ保証延長しても新車登録から9年間なので、このお車は令和3年に保証が終了しています。

当然、当社でも保証期間内でガス漏れの兆候がないかを注意深く見ており、1年前の車検時も保証が切れたので、エアコンリフレッシュ施工とドクターリークで点検・メンテナンス・予防を実施してました。

その時は回収したガス量も多く、排水ドレン部もオイル跡なく、ガス漏れはなさそうでしたが、この1年で一気に漏れてしまったようです。

 

点検ご来店時に、エバポレーターとコンプレッサー交換でお見積りを作成し、今回交換作業となりました。
(コンプレッサーはデンソー製で、オイル量が足らないと焼き付くというリコールが出ていたので、基本的にエバポレーターとセットでコンプレッサー交換をおすすめしてます)

 

まずはコンプレッサーから交換していきます。

フロントバンパーを外すと、とてもやり易いです。

 

エアコンガスを回収して、補機ベルトを外し、コンプレッサーを外します。

 

コンプレッサーを外した状態で、エアコンシステム内のフラッシングを実施します。

エアコンサービス機器から液化した大量のフロンガスを流し込み、フラッシングすることで、内部がきれいになり、腐食で劣化したコンプレッサーオイルも完全に除去します。

エバポレーターが腐食してガス漏れした車両では、オイルも劣化しており、対策エバポレーターでもガス漏れが再発する可能性があるようなので、しっかり洗浄します。

 

フラッシングが完了したら、新しいコンプレッサーに交換します。

今回はリビルト品を使用しました。

使用過程車ではコンプレッサーを潤滑するオイルは、どのくらい入っているかわかりません。
例えば「ガス回収したら〇g補充」、「コンデンサーを交換したら〇〇g補充」など整備書に書かれていますが、おおよその量ですし、オイル漏れしていたら、それが正しいのかすら誰にもわからないんです。

なので、このフラッシングはコンプレッサーオイルを適正量入れるためにも重要な作業となります。

 

コンプレッサー交換が終わったら、次はエバポレーターを交換していきます。

エバポレーターは車内のインストルメントパネルの奥にあります。

 

この車両はインストルメントパネルとステアリングサポートメンバーが一体になっていて、ハーネスなども脱着が想定されて設計されているので、取り外し点数は意外と少ないです。
(ナビやETCなど、後付け部品が多いと結構煩雑になってきます)

 

インストパネルを外して、ようやくエアコンユニットが見えてきます。

エアコンユニットも外すと車内は何もない状態ですね。

 

 

エアコンユニットを分割してエバポレーターを交換します。
(エキスパンションバルブも同時交換)

 

交換が完了したら、逆の手順で組付けていきます。

しっかり真空引きして、エアコンガスを重量管理で規定量充填。
ドクターリークも無料で再添加しました。

修理後はしっかりと冷えていることを確認して作業完了です!

 

このエバポレーターのガス漏れは、パレット以外にもワゴンR(MH23S)、アルトラパン(HE22S)で発生しやすい不具合なので、中古車を購入される際は注意して下さいね。
(当社では、この不具合だけでなく、多くの保証期間延長措置や不具合事例をしっかり把握して、なるべく故障の少ない中古車を仕入れています)

 

ご入庫ありがとうございました!

 

   【カテゴリー】エアコンリフレッシュ, 一般修理
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