キャリイ 車検

スズキ キャリイ DA63T
H19 45,000㎞

古河市より車検整備でご入庫いただきました。
今回が初めてのご入庫となります。

 

それでは点検から始めていきます!

ボンネットを開けると液もの類のタンクがあります。

 

ブレーキフルード、冷却水ともの量は問題ありません。

冷却水のリザーブタンクは劣化してヒビが入り、液漏れしてくることが多いですが、現状は大丈夫そうです。

 

バッテリーの点検。

アーガス バッテリーアナライザーで4項目診断を実施します。

 

結果は良好です。

 

次にエンジンルームの点検。

 

エアクリーナエレメントは汚れが多くなっているので、交換推奨です。

 

スパークプラグの点検。

K6Aエンジンによく見られる「片側イリジウムプラグ」の摩耗が進んでいます。

点火性能は良いのですが、寿命はノーマルプラグと同等なので注意が必要です。

交換歴はなさそうなので、交換おすすめとなります。

 

その他のエンジン関係に大きな異常などはありませんでした。

 

 

リフトアップして足回り、下回りの点検を実施します。

 

フロント足回りの点検。

ブレーキパッドの残量は4.2mmと少なくなっていますが、年間走行距離が少ないので次回車検までは持つと判断しました。

 

リヤ足回りの点検。

ブレーキライニングの残量は2.3mm。
AT車ですが、45,000㎞にしては摩耗が進んでいる印象ですね。

ドラムに溜まっている摩耗紛も多いので、今後の経過にも注意が必要そうです。

 

タイヤの残量は前側3.8mm 後側5.7mmとまだありますが、右前タイヤだけ新しいタイヤが装着されています。

今後のタイヤ管理には注意が必要です。

 

 

下回りの点検。

 

サスペンション装置のフロントロアボールジョイントブーツが切れており、ステアリング装置のタイロッドエンドブーツもひび割れが大きくなっています。

ブーツ切れの場合は車検合格に必要な整備となります。

 

エンジン回りでは補機ベルトの劣化が中程度みられますが、オイル漏れなどの異常はありません。

補機ベルトは次回車検で交換でしょうか。

 

リヤ足回りに大きな異常はありませんでした。

 

点検が完了したら点検結果とお客さまのご用命などから整備プランを考え、見積書を作成します。

最近は多くのお客さまに事前に「車検ご用命・希望日確認フォーム」から送信していただいたり、LINEやメールを利用して見積書や画像を送信出来るようになってきており、お客さまとスムーズな作業内容の確認が行えるようになってきています。

 

友だち追加

月1,2回お知らせ配信もしているので、LINE友だち追加をまだしていないお客さまは是非「友だち追加&トークで連絡」をお願いします。
(トークしていただけると、こちらからもLINEで連絡が出来ます)

 

 

今回は見積通りの整備にてご了承いただきましたので、部品を発注して整備を進めていきます。

 

まずは車検時推奨基本整備 エンジン・ブレーキ装置の調整・洗浄・グリスアップ、ブレーキフルード交換を実施。

特にフロントブレーキパッドは外す時も固着していたのですが、きれいに洗浄して各所にグリスアップすることで円滑な作動をしてくれます。
固着していると常に軽く引き摺っている状態なので、交換スパンも早くなり余計な費用がかかる可能性があります。

ブレーキフルード交換はフルードタンクから圧力をかけて交換していきます。

 

エンジンオイルの交換。

今回使用するオイルは「ワコーズ プロステージS0W-30」です。
当社では「ワコーズ S-FV・S(性能向上添加剤)」を2%添加しており、車検時にエコリフレッシュキットをご購入いただいたお客さまには、さらに135ml添加しています。

廃油量は2.8L。
前回オイル交換時にどの程度入れたのかは不明ですが、大きなオイル消費はないようです。

 

エコリフレッシュキット3本セットの冷却系添加剤「クーラントブースター」も添加。
燃料系添加剤「フューエル1」は満タン給油時にお客さまに入れてもらう予定です。

 

次にATF交換を実施します。

 

いつも通り交換前にコンタミチェックを実施します。

AT内部のクラッチ異常摩耗の有無をチェックして、ATF交換が可能か判断します。

 

結果は良好なので、交換作業に入ります。

 

右が交換前のATFの状態です。

使用油種は変速段数の少ないAT(キャリイは3速AT)へのマッチングを重視した「ワコーズ ATF-TⅢ」を使用しました。
保護性能を重視したしっかりとした粘度(現在は燃費重視の低粘度が主流)と摩擦特性が特徴です。

 

4リットル圧送式交換を実施します。

エンジンをかけながら、流れてくる古いフルードを回収しつつ、新油をATに送っていき、4リットル交換しました。

 

画像だとわかりにくいですが、綺麗になりました。
ここから30分ほど簡易クリーニングを実施します。

 

最後に油量を調整してATF交換完了です。

 

スパークプラグの交換。

片側イリジウムプラグから長寿命・高性能な「NGK プレミアムRX」に交換します。

 

エアクリーナエレメントの交換。
エンジンに取り込む空気を綺麗にしているフィルターの役割をしています。

 

次に足回り関係の整備に入ります。

左右ロアボールジョイントブーツの交換。

足回りを少し外して、ブーツを外します。
中は人間の関節のようなジョイントがあり、円滑に動くようグリスがついています。

 

外したブーツはパックリ切れていました。

 

グリスを入れ替えて、新しいブーツを装着し、完成です。

 

同じように左右タイロッドエンドブーツも交換しました。

 

ご用命いただいていた右リヤコンビランプの交換。

固定部分が割れており、ウインカーなど点灯しなかったので、ASSY交換となりました。

 

エンジンリフレッシュ施工。

吸気系・燃焼室内の汚れを霧状の洗浄液を噴射して綺麗にします。
(直噴エンジン以外は4万㎞ごとを目安にして施工をおすすめしております)

 

この他、ワイパーゴムの交換などを実施して整備完了です!

整備後に完成検査や納車準備、コンピュータ診断を実施して車検が全て完了となります。

 

ちなみにスズキ車はスズキ純正診断機「SDT-2」を使用しております。

 

 

今回は初めてのご入庫で、お客さまも車のコンディションに不安があったようなので、整備内容が多くなりましたが、
年間の走行距離は少ないお車ですので、今後は定期的に必要な時に必要な整備をしていけば長く安心して乗っていけるかと思います。

ご入庫ありがとうございました!

   【カテゴリー】ATF交換, WAKO'S プロステージS, エコリフレッシュキット, エンジンリフレッシュ・RECS, 車検・点検
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