ムーヴ 車検

いつもご覧いただきありがとうございます。

ダイハツ ムーヴ LA100S
H26 50,000km

八千代町より車検整備でご入庫いただきました。

 

【点検】


エンジンルームの点検からご紹介します。

エンジンはKFエンジンです。
大きなレイアウト変更はありませんが、中身はマイナーチェンジを何度かやってますね。


バッテリーの点検。
アーガスバッテリーアナライザーでいつも通り診断。


アイドリングストップ車用のバッテリーM-42が搭載されているのですが、寿命テストの結果は不良。
通常の軽自動車のバッテリーとしても性能は低下している状態ですね。
アイドリングストップは作動しない状態ですが、最初の始動くらいはまだ出来ます。
が、半年以内には交換した方が良さそうです。


エアクリーナエレメントの汚れ具合は中程度。
距離で言うと2万kmが交換目安です。


スパークプラグは長寿命イリジウムです。
メーカー指定交換時期は10万kmとなっています。


冷却水の量は40%くらいでしょうか。
このエンジンの場合、タンクのLowからFullまでの距離が短いため、どのくらい入っているかわかりにくいです。
加えてLOWの少し下までしかラジエータに補給されないため、見た目ではタンクに入っているように見えてもカラッポ同然となります。
容量も少ないので定期的な点検をおすすめしています。


ブレーキフルードは車検ごとに交換しましょう!


エンジンオイルは40%ほどの量。
前回交換から結構走られているようなので、減りはありそうですが、具体的にどのくらいかは不明です。
今回はエンジンオイル&オイルエレメント交換のご用命をいただいております。

 


リフトアップして足回り・下回りを点検していきましょう。


フロント足回りの点検。


ブレーキパッドの残量は約6mm。

ですが、反対側を点検すると

外側パッドのみ3mmとかなり減ってしまっています。
キャリパーピストンやスライドピンの動きには問題なし。

推定される原因は

ブレーキディスクローター。
ブレーキパッドによって挟み込むように押さえてブレーキが効きます。


ローターが偏摩耗しているので、パッドと食い付いて戻り不良を起こして早期摩耗したと推定されます。

 


リヤ足回りの点検。
2万kmほどでも結構ブレーキダストが溜まっていますね。
定期的に点検・清掃するだけでもダストによるブレーキ装置の偏摩耗を防げます。


左ホイールシリンダーから液漏れがありました。

前回の車検(他社工場様)でオーバーホールしてカップキット(内部ゴム部品)を交換されているので、組付不良か内部損傷が考えられます。
本来であれば液漏れ時はオーバーホールしてカップキット交換ですが、今回はホイールシリンダASSY交換した方が良いと思われます。
部品代は高いですが、技術料は左右オーバーホールの技術料より安いので、同じ費用くらいになります。

 


下回りの点検。
特に異常はありませんでした。


ロアアームブーツのひび割れが中程度みられるので、次回車検時は交換の可能性があります。

 

お客さまのご用命と点検結果から整備内容をリストアップしてお見積を作成。
メールアドレス(またはライン友達登録)を教えていただければ、見積書と写真などを送信できるので、お見積の内容とお車の状況が把握しやすいので、おすすめです!

メール・お電話でやり取りさせていただき、整備内容が決まったら整備開始です。

 

【整備】

まずはブレーキ関係から。



ブレーキパッドとディスクローターの交換。
今回、ブレーキパッドは軽自動車用高性能ブレーキパッド、アケボノのK4に交換します。
おそらく、ブレーキの効き・フィーリングをよくするために純正ブレーキパッドはディスクローターへの攻撃性も高くなっていると思われます。
ブレーキの効き・フィーリングを保ちつつ、ローターは摩耗しないようにK4ブレーキパッドをおすすめさせていただきました。

ディスクローターは社外優良品に交換。
純正品より価格を抑えてご提供でき、ローター研磨と変わらない金額で交換できます。


交換完了です!
初期の当たりが付くまでは急ブレーキをさけての運転が推奨されています。(普段から急ブレーキしない方が良いですが)

あとは定期的なメンテナンスでブレーキパッドやディスクローターの偏摩耗を予防していけるよう、当社も定期的に経過観察したいと思います。

 


左リヤホイールシリンダーの交換。


ライニングとドラムのすき間もしっかり交換前と合わせました。

ブレーキ関係の交換が終わったらブレーキフルードの交換です。


4輪のブレーキについているブリーダーを開放して古いフルードを押し出して交換します。
(ディスクローターの入荷が遅れた為、画像ではディスクロータ交換前にフルード交換しています。)


交換完了です。
時速100kmで走る自動車が急ブレーキをかけると、0℃の水2リットルが3秒で100℃に沸騰するほどの熱が放出される(曙ブレーキ様情報)ようです。
ブレーキフルードが沸騰してブレーキが効かなくなるベーパーロックを予防するためにも、車検ごとに交換しましょう!

 



エンジンオイル・オイルエレメントの交換。


ドレンから抜けた量は1.9L。
前回の正確な注入量はわかりませんが、少なくとも0.5Lは減っていると思われます。


注入するエンジンオイルは「プロステージS 0W-30(S-FV・S 3%)」
エコリフレッシュキットもご用命いただいたので、S-FV・Sは90ml(3%分)+135ml(エコリフレッシュキット分)=225ml入れました。

 


クーラントブースター(冷却水性能復活剤)も添加。
水量はやや多めです。

フューエルワン(燃料系洗浄剤)は燃料満タン時にお客さまに入れてもらいます。


エンジンリフレッシュ(吸気系・燃焼室洗浄システム)の施工。
ブローバイガスやEGR装置から来る排気ガスの影響で汚れる吸気系や燃焼室に発生するカーボン・デポジットを綺麗にします。
4万km以内ごとに定期的に洗浄して堆積を防ぐことが大切です!

 


エアコンフィルターの交換。(1年または12,000kmごとの交換おすすめ)

他にワイパーゴム、発炎筒を交換して整備完了となります。
完成検査、コンピュータ診断などを実施して車検完了!

ダイハツ車はこのあたりの年代からブレーキ性能アップを謳った車種が増えていると思います。
定期的な点検やメンテナンスで予防できるものは当社でしっかりサポートしたいですね。

ご入庫ありがとうございました。

 

   【カテゴリー】WAKO'S プロステージS, エコリフレッシュキット, エンジンリフレッシュ・RECS, 車検・点検
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